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ケーススタディ
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esxtop コマンドによるパフォーマンス情報を見る方法(ストレージ編)
仮想マシンを使用している場合に、「期待した性能が出ない」や「仮想マシンの応答が無い時がある」といったような現象に遭遇することがあります。
そのような場合は、まず期待した性能とはどのような期待値なのか、また応答が無いと判断した箇所はどこかを明確しなければなりません。期待する動作の差異を明確にした後に esxtop コマンドで実際のパフォーマンスを計測することで、問題点を絞り込むことが可能になることがあります。
ESXiホストにSSH 経由で rootログインしesxtopコマンドを実行することでリアルタイムの ESXi ホストの稼働状況を見るとができます。今回はその情報のストレージのレイテンシに関する情報について紹介いたします。
esxtop コマンドを実行し、u を入力すると各ストレージデバイスに関するリアルタイムの統計情報が出力されます。その右側のカラムでは、以下のような表示になります。
### 出力例 1 ###
DEVICE |
DAVG/cmd |
KAGV/cmd |
GAVG/cmd |
QAVG/cmd |
naa.600601600d50420020af10b6d415e711 |
0.60 |
0.03 |
0.63 |
0.02 |
naa.600601600d504200b55c4b265b47e711 |
8.78 |
1.68 |
10.46 |
0.03 |
naa.6006016010504200338f5a097861e711 |
0.03 |
0.11 |
0.14 |
0.01 |
各デバイスに対する、1コマンドあたりの消費時間を見ることができます。
DAVG/cmd : デバイスで消費した時間
KAVG/cmd : VMKernel で消費した時間
GAVG/cmd : ゲストから見たラウンドトリップタイム
GAVG は DAVG + KAVG と同じ値になります。
これらの値から時間を要しているのはデバイス側なのかVMKernel 側なのかを確認し問題の切り分けを行うことが可能となります。この他のメトリックにつきましては、下記のURL にもございますのでご参照ください。
https://communities.vmware.com/docs/DOC-9279
更に、ESXi 5.5 Patch 5 及び ESXi 6.0 Patch 1 からは、下記のように
NFS データストアに対しても、DAVG と GAVG が参照可能になりました。
### 出力例 2 ###
DEVICE |
DAVG/cmd |
KAGV/cmd |
GAVG/cmd |
QAVG/cmd |
{NFS}nfs_datastore |
1.28 |
- |
1.31 |
- |
是非、パフォーマンスに関するトラブルシューティングの際にはこれらの出力を活用いただければと存じます。
***ご注意ください***
本ニュースレターに掲載されているリンク先の日本語KB は、英文記事からベストエフォートで翻訳しているため、
最新の内容ではない可能性がございます。最新の情報は英語版をご参照ください。
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