VMware VirtualCenter 2.0.2 Update 2 リリース ノート
本リリース ノートに対する追加情報およびアップデートを適宜確認してください。 VMware VirtualCenter 2.0.2 Update 2 | 2007/11/15 | Build 62335 |
2007 年 10 月 30 日に更新されたリリース ノートには、次の情報が追加されています。
- 「ESX Server ホストへの言語パックのインストール」 項目を追加
リリース ノートの内容
VirtualCenter 2.0.2 Update 2 では、以前のパッチ リリースにおける重要な問題を修正し、いくつかの機能の強化および改良を行っています。このリリースでは、VirtualCenter のインストールとアップグレード、データベース、および仮想マシン管理に関する問題が解決されています。 さらに、2 つの重要なセキュリティ アップデートも含まれています。 また、このリリースでは、VMware Consolidated Backup 用の新しいユーザー ロールも提供しています。
このメンテナンス リリースには、VirtualCenter Management Server および VI Client ソフトウェアの変更が含まれます。 このメンテナンス リリースを使用して VirtualCenter Server をアップグレードする場合は、すべての VI Client もアップグレードする必要があります。 VI クライアントをアップグレードする場合は、アップグレードした VirtualCenter Server ホストからソフトウェアをダウンロードするか、VirtualCenter のインストーラを起動し、VI Client を選択します。
リリース ノートには、次のトピックが含まれています。
- 新機能
- 修正済みの問題
- 既知の問題
- VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストールの前に
- VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストール
- ESX Server ホストへの言語パックのインストール
新機能
新しい VCB ロール
本リリースの VirtualCenter では、VCB という新しいロールを提供します。これは、VMware Consolidated Backup に必要な特定の権限セットを備えています。 このロールは、ホスト レベルとクラスタ レベルのユーザーに割り当てる必要があります。 さらに以前のバージョンの VirtualCenter からアップグレードする場合、この新しいロールを利用するためには、VirtualCenter データベースをアップグレードする必要もあります。
64 ビット ゲスト OS 用イメージのカスタマイズをサポート
本リリースの VirtualCenter Server では、次の 64 ビット ゲスト OS に対し、イメージのカスタマイズ サポートを提供します。
- Microsoft Windows 2003(Standard Edition および Enterprise Edition)
- Microsoft Windows XP Professional
VirtualCenter サーバのインストールに関する Windows アプリケーション ログの新しいエントリ
このリリースでは、VirtualCenter Server の起動時に、新しいエントリが Windows アプリケーション ログに記録されます。 このエントリは、診断情報が含まれる logs ディレクトリへのパスを示します。 以前のリリースと同様に、今回のリリースでも、VirtualCenter インストールのビルド番号が Windows アプリケーション ログに記録されます。
保守性を強化する新しい構成パラメータ
このリリースでは、VirtualCenter の保守を強化するためにUseSETranslator 構成パラメータを採用しています。 このパラメータを true に設定すると、VirtualCenter サービスの実行中に発生した例外の詳細が自動的にログに記録されます。 このパラメータは次のように vpxd.cfg ファイルに追加することができます。
<config>
...
<vmacore>
<threadpool>
<UseSETranslator>true</UseSETranslator>
</threadpool>
</vmacore>
...
</config>
製品の保守性を強化するには、このパラメータを追加してください。
注: vpxd.cfg ファイルの変更後は、VirtualCenter Server を再起動してください。
修正済みの問題
VirtualCenter 2.0.2 Update 2 (Build 62335) では、さまざまな問題が修正され、いくつかの改良が行われています。
- Tomcat Server のセキュリティ アップデート
本リリースの VirtualCenter Server では、Tomcat Server パッケージを 5.5.17 から 5.5.25 に更新しました。 これにより、以前のリリースの Tomcat Server で発生していたセキュリティの問題に対処しています。 Common Vulnerabilities and Exposures プロジェクト (cve.mitre.org) でこれらの問題を確認するには、 CVE-2005-2090、 CVE-2006-7195、 CVE-2007-0450 を参照してください。 - JRE セキュリティ アップデート
本リリースの VirtualCenter Server では、JRE パッケージを 1.5.0_7 から 1.5.0_12 に更新しました。 これにより、以前のリリースの JRE で発生していたセキュリティの問題に対処しています。 Common Vulnerabilities and Exposures プロジェクト (cve.mitre.org) でこの問題を確認するには、 CVE-2007-3004 を参照してください。
- VirtualCenter データベースのアップグレード処理の取り消しが可能
このリリースでは、ウィザードの [ キャンセル] ボタンを使用して、VirtualCenter 1.x から VirtualCenter 2.0.2 Update 2 への VirtualCenter データベースのアップグレード処理を取り消すことができます。以前のリリースでは、[ キャンセル] ボタンをクリックすると、ウィザードは消えましたが、データベースのアップグレード処理はバックグラウンドで実行されていました。
注: アップグレードの実行前に、VirtualCenter データベースのバックアップしてください。
- 仮想マシンを持つホストをデータセンター間で正常に移動
以前のリリースでは、仮想マシンを持つホストをデータセンター間で移動しようとすると、何らかのデータベース制約違反の問題が原因で VirtualCenter Server が再起動するため、移動に失敗することがありました。 VirtualCenter 2.0.2 Update 2 では、この問題が修正されました。 - VirtualCenter データベース パスワードの文字制限の拡大
以前のリリースでは、VirtualCenter のデータベース パスワードを 32 文字に制限していました。 今回のリリースでは、この制限が緩和され、データベース パスワードには VirtualCenter のインストール時に指定されるデータベースのタイプによる制限が適用されます。
- ダイナミック ディスクを含む仮想マシンの vmware-vmupgrade スクリプトによるアップグレードが可能
以前のリリースでは、ダイナミック ディスクを含む Windows 仮想マシン上で vmware-vmupgradeスクリプト実行すると、エラーが発生して失敗していました。 今回のリリースでは、この問題が修正されています。 ただし、スクリプトの実行前に、仮想マシンをパワーオフする必要があります。 - クラスタ内のサスペンドまたはパワーオフした仮想マシンを、パワーオン状態時に作成したスナップショットに復元
以前のリリースでは、クラスタ内のサスペンドまたはパワーオフした仮想マシンを、パワーオン状態時に作成したスナップショットに戻すと、VirtualCenter Server が応答を停止していました。 通常の機能を続けて使用するは、VirtualCenter Server を再起動する必要がありました。 今回のリリースでは、この問題が修正されました。 - 物理互換モードの RDM が接続されている仮想マシンのスナップショットが作成可能
以前のリリースでは、ESX-H171726-01 パッチが適用された ESX Server 3.0.1 ホスト上の仮想マシンに物理互換モードの RDM ディスクが 1 つでも接続されている場合、VirtualCenter Server 経由で操作すると、その仮想マシンについてはスナップショットを作成するオプションが表示されませんでした。 このような仮想マシンのスナップショットは、VI Client から ESX Server ホストに直接接続して作成していました。 今回のリリースでは、VirtualCenter Server 経由で操作している場合でも、物理互換モードの RDM ディスクを接続している仮想マシンのスナップショットを作成できます。 ただし、仮想マシンのメモリのスナップショットを作成することはできません。 - 仮想マシン上のデフォルト以外の構成パラメータ設定を VMotion 後にも保持
今回のリリースでは、デフォルト以外のすべての構成パラメータ設定、つまり、仮想マシンに追加された新規のカスタム構成パラメータ設定がすべて保持されて、VMotion 後にデスティネーション ホストに反映されます。ただし、パワーオンの状態で設定を変更した場合、VMotion を実行する前に再起動して、その構成パラメータ設定を保持する必要があります。
- 概要ページでリソース プールのメモリ使用量を正常に表示
以前のリリースでは、特定の状況の下で、[概要] タブのリソース プールのメモリ使用量に負の値が表示されていました。これは、リソース プールを共有する仮想マシンが利用する、メモリの計算上の問題が原因でした。 この問題は現在、修正されています。 - ビューアの操作性向上のためにデフォルト ログ情報が減少
今回のリリースでは、デフォルトでシステム ログに記録される情報またはメッセージが削減されました。。 以前のリリースでは、 [管理] - [システム ログ] を選択した場合に、そのログの表示と参照に関係するメッセージもログに含まれていました。 今回のリリースでは、このようなメッセージは、デフォルト ログ レベルから排除されています。 これらのメッセージをログに表示する場合は、詳細ログを設定してください。 - クラスタで設定された DRS 詳細オプションを削除
以前のリリースでは、クラスタで設定された DRS 詳細オプションは削除できませんでした。 オプション値は変更できましたが、一度作成されたオプションは削除できませんでした。 今回のリリースでは、[詳細オプション (DRS)] ダイアログ ボックスで名前 / 値のペアをクリアして [ OK] をクリックすることにより、DRS 詳細オプションを削除することが可能です。 - 適切な NIC チーミング ポリシー変更時に発生するエラー表示の修正
以前のリリースでは、NIC チーミング ポリシー設定が不適切な場合、エラー メッセージが表示されました。 これに続き、[vSwitch のプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じて再度開く操作をせずに、適切な NIC チーミング ポリシーを設定すると、同じエラー メッセージが表示されていました。 今回のリリースでは、この問題が修正されました。 - タイム ゾーン構成がデフォルト以外になっているオペレーティング システムを持つクライアント上でカスタマイズ仕様マネージャ ウィザードにアクセスが可能
以前のリリースの VirtualCenter では、Windows レジストリに、Windows レジストリに INDEX キーがない状態でデフォルト以外のタイム ゾーンを構成した場合に、VI Client のカスタマイズ仕様マネージャ ウィザードにエラーが発生して失敗していました。 今回のリリースでは、この問題は修正され、カスタマイズ仕様マネージャ ウィザードは正常に実行されます。 - VirtualCenter Web Access で Mozilla Firefox 2.0.0.4 をサポート
今回のリリースでは、VirtualCenter Web Access で Mozilla Firefox 2.0.0.4 をサポートします。 以前のリリースでは、Mozilla Firefox 2.0.0.4 の使用時に、「このブラウザはサポートされていません」というエラー メッセージが表示されました。 ただし、これは Mozilla Firefox 2.0.0.4 での VirtualCenter Web Access の機能に一切影響はしていませんでした。 今回のリリースでは、Mozilla Firefox 2.0.0.4 を使用する VirtualCenter Server と接続しても、VirtualCenter Web Access にエラー メッセージは一切表示されません。 - VirtualCenter のライセンス ソースに仮想マシン ライセンス機能のコスト単位が表示される
以前のリリースでは、[VirtualCenter ライセンス ソース] タブの [コスト] 列に、仮想マシン ライセンス機能に対してコスト単位の「仮想マシン」が表示されずに 「1/」 とのみ表示されていました。 今回のリリースのVirtualCenterでは、[コスト] 列にコスト単位が正しく表示されます。 - [REDO ログの質問] ダイアログ ボックスに回答すると、同じ REDO ログの質問のあらゆる追加インスタンスが閉じる
以前のリリースでは、ユーザーは REDO ログの質問のすべてのインスタンスに回答しなければならず、しかも、同じ質問への回答を複数回行うとエラーが発生していました。 今回のリリースでは、取り消し可能モードのハード ドライブごとに、[REDO の質問] ダイアログ ボックスの 1 つのインスタンスに回答すると、同じダイアログ ボックスの残りのすべてのインスタンスが閉じるため、ユーザーにエラーは示されません。 - ホスト名に大文字を含む ESX Server ホストで VMware HA の構成が正常に完了する
VirtualCenter 2.0.2 では、ESX Server ホスト名に大文字が使用されていると、VMware HA 構成が失敗してエラー メッセージが表示されていました。 今回のリリースでは、この問題が修正されています。 - Notes フィールドに 256 文字以上を含むテンプレートを保存しても VirtualCenter Server がクラッシュしない
以前のリリースでは、Notes フィールドに 256 文字以上を含むテンプレートを保存すると、VirtualCenter Server がクラッシュしていました。 今回のリリースでは、テンプレートの Notes フィールドに 255 文字を超えて入力しても、VirtualCenter Server はクラッシュしません。 ただし、255 文字を超えた Notes フィールドの内容は切り捨てられます。
注: テンプレートの Notes フィールドには 255 文字を超えて入力しないでください。
既知の問題
この更新の既知の問題と制限事項は次のとおりです。
- VirtualCenter Server は大文字と小文字を区別する SQL Server インストールと大文字と小文字を区別する SQL Server データベースをサポートしない
VirtualCenter Server のインストール中に指定された DSN が、大文字と小文字を区別する SQL Server または SQL Server データベースを示していると、そのインストールは失敗してエラー メッセージが表示されます。 これは通常の動作です。 インストールの再度実行する前に、大文字と小文字を区別しない SQL Server インスタンスと大文字と小文字を区別しない SQL Server データベースを用意してください。 - ゲストのカスタマイズを伴う単一のテンプレートを使用した仮想マシンの同時クローニングに失敗する
これは既知の制限事項です。 今回のリリースに回避策はありません。 詳細については、 ナレッジベース 1002584 を参照してください。 - ネットワーク接続を復元した後に、VMware HA エージェントの自動再構成に失敗する場合がある
複数のホストで同時にネットワークが分離し、すべてのホストが同時にネットワーク接続を失った場合、これらのホストで実行されている VMware HA エージェントは、ネットワーク接続が復元されたあとの自動再構成および HA クラスタへの再参加に失敗することがあります。 その場合は、各ホストで VMware HA を手動で再構成するか、クラスタ全体で VMware HA の再構成を実行してください。 詳細については、 ナレッジベース 1002126 を参照してください。 - カスタム ネットワーク設定がクローンの仮想マシンに反映されない
カスタマイズした sysprep.inf 回答ファイルを使用して仮想マシンのクローンを作成したとき、クローンの仮想マシンに、カスタマイズしたネットワーク設定が反映されない場合があります。 この問題の回避策については、 ナレッジベース 1002780 を参照してください。 - VirtualCenter Server の再起動後に、パワーオン仮想マシンのステータス ランプがグレーになる
VirtualCenter Server の再起動時に、すべての仮想マシンは、その状態に関係なくグレーの状態に設定されます。 ステータスはアラームがトリガされた場合にのみ更新されます。 回避策として、ホスト レベルとクラスタ レベルでデフォルトの仮想マシン アラームまたはホスト アラームの 1 つを選択し、[ 設定の編集] をクリックしてから [ OK] をクリックします。 - 仮想マシンのハートビート欠落時に、仮想マシンのハートビート アラームがトリガされない場合がある
仮想マシンのハートビート欠落時に、仮想マシンのハートビート アラームが常にトリガされるとは限りません。 仮想マシンのハートビートは、仮想マシンが応答していないときなど、一定の場合に欠落する可能性があります。 アラームがトリガされないため、仮想マシンの全体的なステータスも更新されません。 今回のリリースに、回避策はありません。 - アラーム条件到達時にアラームがトリガされない場合がある
アラーム条件到達時にアラームが常にトリガされるとは限りません。 これは仮想マシンのアラームとホストのアラームの両方に当てはまります。仮想マシンまたはホストのステータスが正しく反映されない場合、アラームはトリガされません。 回避策として、ホスト レベルとクラスタ レベルでデフォルトの仮想マシン アラームまたはホスト アラームの 1 つを選択し、[ 設定の編集] をクリックしてから [ OK] をクリックします。 これで「アラーム再構成」タスクがトリガされます。すべてのパワーオン状態の仮想マシンまたはホストについて、正しいステータスが数分で表示されます。 - VirtualCenter アップグレード インストーラを USB デバイスから実行すると失敗する
USB デバイスを使用して VirtualCenter 2.0.x から VirtualCenter 2.0.2 Update 2 にアップグレードするとアップグレード インストーラが失敗します。 すべての設定ファイルを USB デバイスからローカル ディスクにコピーしてから、ローカルでセットアップを実行してください。 - ASCII 以外の文字に関する制限事項
VirtualCenter 2.0.x リリースは ASCII 以外の文字の入力をサポートしていません。 ASCII 以外のデータは VirtualCenter データベースのクラッシュの原因となる可能性があり、VirtualCenter Server の障害につながる可能性があります。 - リソース プールのアクセス権と、仮想マシンおよびテンプレートの表示
[仮想マシンおよびテンプレート] インベントリ ビューでは、リソース プールレベルで伝搬権限を持つユーザーに対して、未検出の仮想マシンのみが表示されます。 検出済みの仮想マシン フォルダ、およびそのフォルダ内の検出済み仮想マシンを、ユーザーが見ることはできません。 - ESX Server 2.5 および 3.0 ホストは NAT はサポートの対象外
このリリースは、NAT 構成の ESX Server 2.5 および 3.0 ホストの VirtualCenter Server への接続をサポートしていません。 - ESX Server 3.0.x ホストに /tmp/vmware-root ディレクトリがないと、ホスト追加操作に失敗する
ホスト上に 、/tmp/vmware-root ディレクトリがない場合、VirtualCenter エージェントによるアップグレードに失敗します。 この問題を回避するには、VirtualCenter 2.0.2 Update 2 の新規インストールまたはアップグレードを実行する前に、ESX Server 3.0.x ホストに /tmp/vmware-root ディレクトリが存在することを確認してください。詳細は、 ナレッジベース 4478241 を参照してください。 - 仮想マシンのアラームに関する『VMware Infrastructure SDK Reference Guide』の訂正
『VMware Infrastructure SDK Reference Guide』に alarm.StateExpression (on type="VirtualMachine") で使用可能な値として記載されている runtime.connectionState は誤りです。使用可能な値は <runtime.powerState のみです。次回のメジャー リリースでは、API リファレンスが更新される予定です。</li> - ユーザー名に ASCII 以外の文字は入力できない
この制限は、Virtual Infrastructure Client、Web Access、および SDK に適用されます。 詳細については、 ナレッジベース 1002224 を参照してください。 - VirtualCenter 2.0.2 Update 2 リリースへのアップグレード時に、更新されたローカライズ リソースがインストールされない
インストールされている既存の VirtualCenter 2.0.x を VirtualCenter 2.0.2 Update 2 にアップグレードすると、更新されたローカライズ リソースがインストールされません。 これはすべてのサポート対象言語の VirtualCenter バージョンに当てはまります。 詳細についてはは、 ナレッジベース 1002583 を参照してください。 - 既存の VirtualCenter 2.0.x リリースを VirtualCenter 2.0.2 Update 2 へアップグレードする場合、日本語とドイツ語のリリースはサポート対象外
このリリースは、日本語またはドイツ語の既存の VirtualCenter インストール環境に上書きインストールすることはできません。 このリリースをインストールする前に、VirtualCenter の既存のバージョンをアンインストールしてください。 ただし、インストール中にデータベースをアップグレードすることはできます。 新しいバージョンのインストール時に、既存のデータベースを指定するオプションを選択してください。 既存のデータベースのアップグレード後の構成の手順については、次の既知の問題の「VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストール後に VirtualCenter の起動に失敗する」を参照してください。 - VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストール後に VirtualCenter Server の起動に失敗する
VirtualCenter 2.0.2 Update 2 の日本語またはドイツ語リリースを新規インストール (アップグレードではない) した時に、以前の VirtualCenter リリースで作成した既存のデータベースを指定した場合、VirtualCenter はインストール後の起動に失敗します。 この場合、データベースはインストール プロセスでアップグレードされていません。 ログには、以下のようなエラーが記録されます。
Sequence VPX_INVENTORY_SEQ is not defined on the database Failed to initialize VMware VirtualCenter.Shutting down...
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
- VirtualCenter のインストールを行なったホストでコマンドプロンプトを開きます。
- VirtualCenter のインストールディレクトリに移動します。デフォルトの場所は、C:\Program Files\VMware\VMware VirtualCenter 2.0\ です。
- 使用中のデータベースのタイプに応じて次のコマンドを実行します。
Microsoft SQL Server の場合:
vpxd.exe -f DropVpxStatsRollupProc.sql -m
vpxd.exe -f rollup_mssql1.sql
vpxd.exe -f rollup_mssql2.sql
vpxd.exe -f rollup_entity_mssql1.sql
vpxd.exe -f rollup_entity_mssql2.sql
vpxd.exe -f updatedb_mssql.sql -mOracle データベースの場合:
vpxd.exe -f rollup_oracle.sql
vpxd.exe -f rollup_entity_oracle.sql
vpxd.exe -f updatedb_oracle.sql -m - コマンドの実行が完了したら VirtualCenter Server を起動します。
VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストールの前に
本番システム上でのあらゆるアップグレードと同様に、このメンテナンス リリースをインストールする前に VirtualCenter データベースをバックアップしてください。
このリリースには、VirtualCenter データベースの SQL スクリプトの変更も含まれます。これは、統計情報のロールアップ処理を行うルーチンを変更するために必要です。 これらの変更は、ほとんどの場合透過的に行われ、インストール処理の中で実行されます。 ただし、使用中のデータベース サービスによっては、ユーザーまたは組織のデータベース管理者が、次に説明するインストール前タスクを実行する必要があります。
インストール処理を開始する前に、使用中の仮想インフラストラクチャ構成に関する、次のインストール前タスクを実行してください。
管理 ESX Server 3.0.x のインストール前タスク
インストール処理を開始する前に、ESX Server 3.0.x ホストに /tmp/vmware-root ディレクトリが存在することを確認してください。 このディレクトリがない場合は、VirtualCenter エージェントの更新に失敗します。この問題の詳細については、 ナレッジベース 4478241 を参照してください。
Oracle Database Server のインストール前タスク
VirtualCenter オブジェクトの管理に使用されるスキーマが、Oracle の DBMS_LOCK 組み込みパッケージを使用できる必要があります。つまり、スキーマにそのパッケージの実行権限が必要です。 既存のシステムにアップグレードをインストールする前に、ユーザーまたは Oracle のデータベース管理者が sysdba で Oracle Database Server にログオンし、次のように権限を与える必要があります。
sqlplus system/<パスワード>@<システム名> as sysdba
grant execute on dbms_lock to vpxadmin;
[@<システム名>]を指定するのは、リモート データベース ホスト接続の場合のみです。たとえば、データベース インスタンスが VirtualCenter Server システムと同じホストにインストールされている場合、、このセッションは次のようになります。
C:\oracle\product\10.2.0\10gR2_Home\BIN>sqlplus system/techpubs as sysdba SQL*Plus: Release 10.2.0.1.0 - Production on Fri Jan 5 10:01:51 2007 Copyright (c) 1982, 2005, Oracle.All rights reserved.
Connected to: Oracle Database 10g Enterprise Edition Release 10.2.0.1.0 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
SQL> grant execute on dbms_lock to vpxadmin;
Grant succeeded.
SQL> exit Disconnected from Oracle Database 10g Enterprise Edition Release 10.2.0.1.0 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
C:\oracle\product\10.2.0\10gR2_Home\BIN>
|
既存の Oracle Database Server に VirtualCenter を新規インストールする場合は、スキーマを作成し、そのスキーマに適切な権限を与えてから、VirtualCenter をインストールする必要があります。 Windows コンソールからの、Oracle Database Server 10gR2 インスタンスに対する SQL*Plus スキーマ作成セッションの例を次に示します。
sqlplus system/<パスワード>[@<システム名>] as sysdba
CREATE SMALLFILE TABLESPACE "VIRTUALCENTER"
DATAFILE 'C:\ORACLE\PRODUCT\10.2.0\ORADATA\TECHPUBS\virtualcenter'
SIZE 500M AUTOEXTEND ON NEXT 10M MAXSIZE UNLIMITED LOGGING
EXTENT MANAGEMENT LOCAL SEGMENT SPACE MANAGEMENT AUTO;
ALTER DATABASE DEFAULT TABLESPACE "VIRTUALCENTER";
CREATE USER "VPXADMIN" PROFILE "DEFAULT"
IDENTIFIED BY "*******"
DEFAULT TABLESPACE "VIRTUALCENTER"
TEMPORARY TABLESPACE "TEMP"
ACCOUNT UNLOCK;
GRANT "CONNECT" TO "VPXADMIN";
GRANT "RESOURCE" TO "VPXADMIN";
GRANT "CREATE VIEW" TO "VPXADMIN";
GRANT "EXECUTE ON DBMS_LOCK" TO "VPXADMIN";
Microsoft SQL Server のインストール前タスク
現在インストールされている VirtualCenter が、マスター データベースを指定された ODBC システム DSN (データソース名) を使用するように構成されている場合は、次のタスクを実行してください。
- VirtualCenter Server 用に新しいデータベースを作成します。
- VirtualCenter Server サービスを停止します。
- すべての VirtualCenter 関連データを、マスター データベースから新しいデータベースに移行します。 VirtualCenter 環境と関連付けられたデータベース オブジェクトは VPX で始まります。データ移行は、資格のある DBA (データベース管理者) が実行するようにしてください。
- VirtualCenter 環境で使用する ODBC システム DSN を変更して、新しいデータベースを指定します。
VirtualCenter を新規インストールする場合は、次のタスクを実行してください。
- VirtualCenter Server 用に新しいデータベースを作成します。
- そのデータベースを指定する、ODBC システム DSN を作成します。
VirtualCenter Server のデータベースとしての SQL Server 2005 の使用については、 ナレッジベース 6565318 を参照してください。
VirtualCenter 2.0.2 Update 2 のインストール
VirtualCenter ソフトウェアのメンテナンス リリースは、部分的なソフトウェアまたは 「パッチ」 と呼ばれる配布形態ではなく、完全インストールが可能なソフトウェア構成で提供されます。 新規インストールと同様に、VirtualCenter インストール プログラムは、ローカル システムを検査し、インストールされている既存の VirtualCenter を識別して、インストールまたはアップグレード処理を行います。
注: VirtualCenter のコンポーネントが既にホスト マシンにインストールされている場合には、インストール プログラムはアップグレードを行うかどうかの確認メッセージを表示します。
- VirtualCenter データベースのバックアップを作成します (上記の推奨のとおり)。
- www.vmware.com/jp/download/vi/ からソフトウェアのインストール ファイルをダウンロードします。
- VirtualCenter Server サービスを停止します。
- autorun.exe を使用してインストールを開始します。 VMware VirtualCenter インストーラの開始ページで [ VirtualCenter Management Server] を選択します。
- 既存のインストール環境をアップグレードするために [ はい] をクリックします。
注: Microsoft SQL Server をデータベース サーバとして使用中の場合、VirtualCenter Server のテーブルに 「マスター」 データベースを使用する構成は、サポートされていません。 以前にインストールされた VirtualCenter Server が、VirtualCenter Server 用に作成された特定のデータベースの代わりに、「マスター」 データベースを使用する構成になっていた場合は、現在の構成がサポートされておらず、手動で訂正する必要があることを示す警告メッセージが表示されます。 この警告メッセージは、GUI ベースのインストールでのみ表示されます。
- VirtualCenter インストール ウィザードに従って、データベース インスタンスの識別など、いくつかの構成の詳細を設定します。 既存の VirtualCenter データベースを選択して VirtualCenter データベースのユーザー名およびパスワードを入力します。
- VirtualCenter Server のアップグレード後、そこにアクセスする VI Client ソフトウェアをアップグレードする必要もあります。 再び autorun.exe を使用してインストールを開始しますが、VMware VirtualCenter インストーラの開始ページで [ Virtual Infrastructure Client] を選択します。
注: インストールされている既存の VirtualCenter サービスがすべてのシステム リソースを解放して安全にシャットダウンできない場合、アップグレードした VirtualCenter サービスのインストールを開始できません。 この場合は、 VirtualCenter Server マシンを再起動してください。
VirtualCenter のインストールまたはアップグレードに関する詳細については、 VirtualCenter製品のインストールおよびアップグレード (英語のみ) を参照してください。
ESX Server ホストへの言語パックのインストール
VI Web Access または VI Client を ESX Server ホストと共に使用する際に、ドイツ語または日本語のサポートが必要な場合は、言語パックをインストールしてください。
言語パックをインストールするには、次の手順を実行します。
- ESX Server インストール CD の langpack ディレクトリ内にある言語パックの ZIP ファイルを使用します。 または www.vmware.com から言語パックの ZIP ファイルをダウンロードします。 ファイル名は、VMware-esxlangpack-2.0.2- ビルド番号.zipです。
- 一時ディレクトリに ZIP ファイルの内容を展開します。
- ESX-LangPack/hostd/ ディレクトリから、ESX Server ホストの hostd インストール ディレクトリ(通常は usr/lib/vmware/hostd/)にファイルをコピーします。
cp -pr ESX-LangPack/hostd/locale /usr/lib/vmware/hostd
- ESX-LangPack/webAccess/ ディレクトリから、ESX Server ホストの VI Web Access インストール ディレクトリ (通常は /usr/lib/vmware/webAccess/tomcat/apache-tomcat-5.5.17/webapps/) にファイルをコピーします。
cp -pr ESX-LangPack/webAccess/webapps/ui /usr/lib/vmware/webAccess/tomcat/apache-tomcat-5.5.17/webapps/
cp -pr ESX-LangPack/webAccess/webapps/WEB-INF /usr/lib/vmware/webAccess/tomcat/apache-tomcat-5.5.17/webapps/ui/
cp –pr ESX-LangPack/docroot /var/lib/vmware/hostd/ - 次のように /etc/vmware/hostd/config.xml ファイルを編集して、正しいデフォルトの言語を有効にします。
ドイツ語の場合は、config.xml ファイルに次の行を追加します。
<locale>
<DefaultLocale>de_DE</DefaultLocale>
</locale>日本語の場合は、config.xml ファイルに次の行を追加します。
<locale>
<DefaultLocale>ja_JP</DefaultLocale>
</locale> - 次のコマンドを入力して、VI Web Access およびホスト エージェント サービスを再起動します。
service mgmt-vmware restart
service vmware-webAccess restart