We couldn't find a match for given <KEYWORD>, please try again.

アプリケーションのモダナイゼーションとは

新しい言語、フレームワーク、インフラストラクチャ プラットフォームなどを利用する新しいコンピューティング アプローチに対応できるよう古いソフトウェアをアップデートすることを、アプリケーションのモダナイゼーションと呼びます。レガシー環境のモダナイゼーションやレガシー アプリケーションのモダナイゼーションと呼ばれることもあります。建築においては、効率性、安全性、構造健全性などを向上させるために古い家屋を改修しますが、アプリケーションのモダナイゼーションはこれをソフトウェア開発において行うものと言えます。レガシー環境のモダナイゼーションは、既存のシステムの廃止や全面的な入れ替えではなく、組織のアプリケーションの使用年数の延長と技術革新の活用を目的とします。

バランスの取れたチームでより良いソフトウェアを構築する方法

既存アプリケーションの移行とモダナイゼーションのための 8 つのステップ

レガシー アプリケーションをモダナイズする理由

アプリケーションのモダナイゼーションにより、組織は投資を保護し、ソフトウェア ポートフォリオを更新して、最新のインフラストラクチャ、ツール、言語、およびその他のテクノロジーの進歩を活用できます。堅牢なアプリケーションのモダナイゼーション戦略により、アプリケーションの実行に必要なリソースを削減し、展開の頻度と信頼性を高め、アップタイムとレジリエンスを向上させることができます。そのため、アプリケーションのモダナイゼーション計画は、企業の総合的なデジタル トランスフォーメーション戦略に共通の特長となっています。

アプリケーションのモダナイゼーションのパターン

アプリケーションのモダナイゼーションの一般的なパターンとして、以下のようなアプローチがあります。

  • リフト アンド シフト:リホストとも呼ばれます。ソフトウェア開発分野における「リフト アンド シフト」とは、既存のアプリケーションをレガシー環境(オンプレミス サーバなど)から最新のインフラストラクチャ(パブリッククラウドプラットフォームなど)に移行することを意味します。このアプローチでは、基盤となるコードやアーキテクチャをほとんど、またはまったく変更することなく、いわばアプリケーションを「そのまま」移行することになります。通常、もっとも負荷の低いアプローチですが、移行対象のアプリケーションによっては最適なアプローチとならない場合もあります。
  • リファクタリング:リファクタリングは、「書き換え」または「再構築」を別の形で表現した用語と言えます。このアプローチによるアプリケーションのモダナイゼーションでは、レガシー アプリケーションの基盤となるコードの大部分を、新しい環境(通常はクラウド インフラストラクチャ)で実行できるように改変する必要があります。既存のコードベースの大幅な再構築に加えて、多くの場合、コードの書き換えが必要になります。開発チームが、モノリシックなアプリケーションをより細かいコンポーネントに分割したい場合、すなわち一般的にマイクロサービスと呼ばれるアーキテクチャを希望する場合に、このアプローチを採用する可能性が高くなります。マイクロサービスを導入すると、コンテナやコンテナ オーケストレーションなどのクラウドネイティブなインフラストラクチャとツールのメリットを最大限に活用できます。
  • リプラットフォーム:このアプローチは、リフト アンド シフトとリファクタリングの中間または妥協点と考えることができます。リファクタリングのようにコードやアーキテクチャを大幅に改変する必要はありませんが、アプリケーションのバックエンド データベースの修正や入れ換えなど、レガシー アプリケーションで最新のクラウドプラットフォームを活用するための補完的なアップデートが必要です。

レガシー環境のモダナイゼーション戦略

レガシー アプリケーションのモダナイゼーションを成功させるための基本戦略は、候補となるアプリケーションを徹底的に評価することです。アプリケーションの技術的特性、クラウドへの移行や同様の変更に対する適合性、モダナイゼーションの ROI、ほかのシステムとの相互依存性などの条件について、評価と分析を行う必要があります。

アプリケーションのモダナイゼーションにおけるもう 1 つの重要な戦略は、企業がアプリケーション モダナイゼーションの長期的なロードマップを作成し、リソースを効果的に管理することです。多くの場合、アプリケーションのモダナイゼーションは一度に行うよりも、少しずつ進めていく方が効果的です。こうすることで、チームは既存アプリケーションのパフォーマンスと可用性を適切に管理しながら、モダナイゼーション作業を行うことができます。

アプリケーションのモダナイゼーションに重要なテクノロジー

アプリケーションのモダナイゼーションでは、関連し合う複数のテクノロジーが基盤となります。

  • クラウド コンピューティング通常、アプリケーションのモダナイゼーションとは、従来型アプリケーションを最新のクラウド環境で実行するための移行プロセスを指します。移行先のクラウド環境としては、パブリッククラウド プラットフォーム、プライベートクラウド、およびハイブリッドクラウド(通常はオンプレミス環境と統合されたパブリック/プライベートクラウドを指す)があります。
  • コンテナコンテナは、アプリケーションとワークロードをパッケージング、デプロイ、運用するための、クラウド中心型の手法です。コンテナ化には、拡張性、可搬性、運用効率の向上などの大きなメリットがあり、クラウド インフラストラクチャ、特にマルチクラウド環境やハイブリッドクラウド環境に適しています。
  • マイクロサービスマイクロサービスは、テクノロジーと言うよりはアーキテクチャ上の選択肢と言えます。単一の完全なコードベースとしてアプリケーションを開発および運用する、モノリスまたはモノリシック開発と呼ばれる手法とは異なり、マイクロサービス環境では、各種コンポーネントを互いに独立した小さい要素に分離して、個別に展開、更新、運用できます。
  • オーケストレーションと自動化ソフトウェア開発におけるオーケストレーションとは、デプロイ、拡張、ネットワーク構築など、コンテナに関連する運用タスクの多くを自動化することです。開発、運用、セキュリティの各チームがモダン アプリケーションを大規模かつ安定的に管理できるシステムへの需要が高まっているため、自動化全般が重要な原則およびテクノロジーであると言えます。

企業にアプリケーションのモダナイゼーションが必要な理由

ほとんどの企業は、既存のアプリケーション ポートフォリオに対して、資金と運用の両面で多大な投資を行っています。「レガシー」という言葉は、ソフトウェアの世界では否定的な意味合いで使用されることがありますが、実際には、これらのレガシー システムの多くは、ビジネスにとってもっともミッションクリティカルなアプリケーションに数えられています。
これらのアプリケーションを廃止して作り直そうとする企業も、その力量がある企業もほとんどありません。コストや生産性の損失、その他の問題が大きすぎるからです。したがって、アプリケーションのモダナイゼーションは、多くの企業にとって、最新のソフトウェア プラットフォーム、ツール、アーキテクチャ、ライブラリ、フレームワークの利点を活用するためのもっとも賢明な方法です。

レガシー環境のモダナイゼーションに関連するトレンド

レガシー アプリケーションのモダナイゼーションに関連するもっとも重要なトレンドとして、マルチクラウドハイブリッドクラウドの 2 つが挙げられます。マルチクラウドとは、コストの最適化、柔軟性、可用性などの理由から、2 つ以上のパブリッククラウド サービスを利用することを指します。ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウド、プライベートクラウド、そしてオンプレミス インフラストラクチャの組み合わせで、一般的にはこれらを統合した環境を指します。
モダナイゼーションは、ソフトウェア チームが重要なアプリケーションをゼロから作り直すのではなく、既存のアプリケーションをより分散型のコンピューティング パラダイムに向けて最適化するために役立ちます。したがって、マルチクラウドとハイブリッドクラウドは、レガシー環境のモダナイゼーションのもっとも重要な促進要因になっています。

モダナイゼーションに関連するもう 1 つのトレンドは、アプリケーションやワークロードのパッケージング、デプロイ、管理の手段として IT 業界で採用されているコンテナとオーケストレーションです。レガシー アプリケーションをコンテナ化することはできますが、コンテナは開発と運用を分離させたアプローチ、つまりマイクロサービス アーキテクチャに最適と考えられています。

関連するソリューションおよび製品

アプリケーションのモダナイゼーションに向けたソリューション

ビジネスの将来性を担うモダン アプリケーションの開発

Kubernetes によるアプリケーションのモダナイゼーション

開発者にとって使いやすい Kubernetes 環境をデータセンターやクラウドで提供

既存アプリケーションの変革

既存のビジネス アプリケーションを最新のソフトウェア サプライ チェーンへと変革