クラウドとは
クラウドとは、大規模な処理能力とストレージ能力をビジネスにもたらすサーバのネットワークを表すために使用される一般的な用語です。
クラウドの定義
次世代型エンドポイント セキュリティの観点では、クラウドにより、企業はフィルタリングされていないデータ、予測分析、機械学習、振る舞い分析を活用して、あらゆる種類の攻撃や悪意のあるアクティビティからエンドポイントを保護できるようになります。
最近では、ほとんどすべての企業がなんらかのアプリケーションをクラウド上に配置しており、クラウドの導入は急速に拡大しています。最近の SANS の調査によると、96% の組織がプライベートクラウドとパブリッククラウドでビジネス アプリケーションを利用しており、66% 以上がクラウドの使用を 30% 以上増やすことを予定しています。
エンドポイント セキュリティは、ビッグデータに関する基本的な問題となっているため、クラウドへの移行を進めるうえで最適なユースケースと言えます。企業は、現在利用可能な大量のエンドポイント データを収集して分析し、脅威インテリジェンスと組み合わせることで、今日見られる新たな攻撃に先手を打って対処できます。クラウドを活用すると、既知の脅威だけでなく、未知の脅威も特定するリアルタイムの予測分析機能によって、エンドポイントを監視カメラに変えることができます。
クラウドのコンピューティング パワーと俊敏性により、企業は、これまで頭痛の種であった巧妙な攻撃者に対抗できるようになります。

アプリケーションとクラウドの変革によるデジタル ビジネスの推進

従来の IT、最新の IT、斬新な IT をすべてカバーするレジリエンスの実現
クラウドがエンドポイント セキュリティにもたらす効果
クラウドは、企業にとってエンドポイントを確実に保護できる唯一の方法になりつつあります。クラウドが提供する主なメリットを簡単にご紹介します。
- 複雑性の緩和とコストの削減:Cloud Security Alliance によると、約 5 社に 1 社が、Cloud Access Security Broker を含む 10 以上のセキュリティ製品またはサービスを使用しており、懸念される状況にあります。過度に複雑で多くのリソースを必要とする環境となっており、従来のエンドポイント セキュリティ ソリューションに依存するユーザーの生産性が損なわれています。ソリューションごとに独立した個別のポリシーや構成があるため、その維持は容易ではありません。また、これらの製品は多くの場合は統合されていないため、ギャップや脆弱性があり、攻撃者の侵入を許してしまいます。クラウドなら、すべてを変えられます。クラウドベースの次世代アンチウイルス(NGAV)ソリューションでは、単一のエージェントと単一のコンソールにより、場所を問わず、すべてのエンドポイントにアップデートをすばやく簡単に自動で適用できます。
- 最先端の保護と脅威インテリジェンス:Gartner の調査によると、セキュリティ チームは、異常な速さで爆発的に増加する脅威を選別してもっとも重要な脅威に対処するのに苦心しています。複数のソリューションを駆使しても、多くの場合、企業は最新のセキュリティ脅威に対応しきれません。従来のソリューションでは、シグネチャを持つファイルベースのマルウェアしか検出できないため、今日の進化し続ける新たな攻撃の半分近くが見逃されることになります。クラウドは、あらゆるエンドポイントからデータを収集してクラウド上で世界中の脅威インテリジェンスと結び付けるビッグデータ エンジンを通じて、最先端の保護と脅威インテリジェンスを提供できます。また、クラウドでは、NGAV と Endpoint Detection and Response 機能を組み合わせて、既知の攻撃と未知の攻撃から組織を保護し、問題の発生を未然に阻止できます。
- 社内スタッフの負担軽減:Enterprise Strategy Group(ESG)のサイバーセキュリティ責任者に対する調査によると、その 67% が、業務上の要求に合わせて自身のスキルを最新の状態に保つのは難しいと考えています。さらに、適切なトレーニングが会社から提供されていると感じているのは、わずか 38% です。攻撃者の技法は日進月歩であるため、組織のスタッフが最新のセキュリティ対策に遅れをとることは大きな懸念材料になります。クラウドのセキュリティでは、世界最高レベルのセキュリティ専門家とクラウド上のマネージド サービスが、社内スタッフのスキルや専門知識を補強してくれます。また、クラウドが提供するプラットフォームでは、世界中の数千人ものセキュリティ専門家が新たな脅威を検知した際にそのインサイトを共有しているため、迅速な修正が可能になります。
業界の動向:セキュリティ専門家によるクラウドの重要性に関するインサイト
IDC の『2017 Security Priorities Study』によると、組織はクラウドと分析に焦点を当てたセキュリティ ソリューションを積極的に調査しています。ビッグデータ分析、振る舞いの監視と分析、クラウドベースのセキュリティ サービスなどのテクノロジーへの投資を検討しています。
なぜ、企業はこのようなテクノロジーに注目しているのでしょう。トップクラスのセキュリティ専門家によるクラウドへの移行のメリットに関するインサイトをご紹介します。
- クラウドで新たな保護レイヤーを追加:Land O’Lakes, Inc. のシニア情報セキュリティ エンジニアである Elliott Breukelman 氏は、世界各地でさまざまな場所に移動しながら働く従業員とクラウドの比重が高まっているビジネス活動により、企業のセキュリティに関する課題が変容していると理解しています。Breukelman 氏は、エンドポイント セキュリティをクラウドに移行すると、過去のインシデント データを評価してプログラムの強化方法に関するインサイトを入手できる保護レイヤーが新たに追加されると考えています。
- クラウドでリアルタイムの可視化を実現:Bentley Systems の IT セキュリティ/コントロール担当グローバル ディレクターである Chris Thompson 氏によれば、クラウドによって、企業は高いインシデント レートを的確に把握し、エンドポイント保護の強化を図ることができます。ほぼリアルタイムでインサイトが得られるため、活動の痕跡が消される前にハッカーを見つけ出して、被害の拡大を防止できます。
- クラウドで主要機能を自動化:Sentara Healthcare の副社長兼 CISO である Dan Bowden 氏は、クラウドにより、脅威の特定、インシデント レスポンス、フォレンジック作業などのセキュリティ機能が自動化されるため、エンドポイント セキュリティの有効性が高まると考えています。また、Bowden 氏は、これらの作業の自動化によって、企業はより迅速かつ俊敏に自衛できるようになると見ています。
解決策:クラウドネイティブの優位性
脅威が急速に進化する今日の世界では、革新性の高い安全なソリューションを求める企業にとって選択肢はひとつしかありません。それは、クラウド上で動作するエンドポイント セキュリティ プラットフォームです。
優れた保護機能、実用的な可視性、簡素化された運用は、クラウドに移行する理由のごく一部にすぎません。フィルタリングされていないデータを活用する機能、予測分析、クラウドの大規模な処理能力は、いずれも信頼性の高いエンドポイント セキュリティを促進するものであり、ほかの方法では実現できません。
クラウドは、セキュリティ スタッフに大きな負担をかけずに最高度のセキュリティを実現する、費用対効果に優れたソリューションを提供できます。企業は、機械学習やビッグデータ分析などの高度なツールを活用して、これまでになく効果的に脅威を評価、予測、修正できるようになります。また、クラウドでは、展開と実装を容易にする単一の統合型エージェント コンソールを使用した管理モデルによって、運用が簡素化されます。すべてのエンドポイントは、場所を問わず、最新のセキュリティ インテリジェンスで常に保護されます。
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